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「"修羅場"を経験して家業を継ぎたい」未来の町工場経営者が選んだ、成長環境としてのキャディ

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「経営者になるには、修羅場の数が足りないと思ったんです」そう語るのは、実家が大理石の町工場を営む平澤英継。

社会人2年目に父親に「家を継いてほしい」と言われたことから、経営者としての資質を伸ばせる環境を求め、キャディにジョインしました。

平澤が感じる、キャディの成長環境とは?

大学卒業後にストレートで家業を継がずに大手へ就職した経緯から、今キャディで感じていることまで、お話を伺いました。

人を巻き込む「お土産力」を身につけた

――実家は大理石の町工場なんですよね。大学卒業後、ストレートに家業を継がずにパナソニック株式会社に入社したのはなぜですか?

理由はふたつあります。

ひとつめは、大企業に入ることで視野が広がると考えたことです。大企業で自分が実際に担える業務は海外展開や新規事業立ち上げのほんの一端かもしれません。しかし、組織構造を体得したり、国内外の文化的・経済的背景を踏まえた事業立案をしたりすることで、小規模の組織では身につけられない広い視野を持てると思いました。

ふたつめは、学生時代にインターンなどでお世話になった尊敬しているベンチャー企業の経営者の皆さんが大企業出身だったことです。もちろん時代的な背景はあると思います。でも、彼らは経営者の基礎や広い視野を大企業で学んで現在に至ったということもあるだろうと仮説を立て、僕も同じ道を歩むことにしたんです。

大企業で得た知見を家業に還元できたらいいなと思っていました。

――いつか経営者になることを見越した選択だったのですね。どのような経験・知見を家業に還元したいと考えていたんですか?

実家がモノづくりをしているので、当初はIoTを使った製品評価の仕組みに関心がありました。その軸で探していたところ、パナソニックがIoTに力を入れていることを知って。100年以上の歴史ある企業がどうやってIoTなどの新事業に関する製品評価の仕組みをつくっているのかに興味を持ちました。

入社してからは営業企画や新規事業開発を担当しました。いろんな部署を巻き込む必要があったので、協力してほしい部署のKPIを調査し、「あなたの部署にもこんなメリットがありますよ」と提示するようにしていました。

私はこれを「お土産力」と呼んでいます。お世話になった上司に教えてもらったんですが、社内外を問わず説得したい相手にとってプラスとなる話題と数字を把握しておくことを意味しています。お土産力が上がってくると新規事業に協力してくれる部署も出てきて。他の部署を巻き込めたおかげで、あるプロジェクトは商品化に向けて動き出しました。

経営者になるための成長環境が、キャディにはあると感じた

――携わったプロジェクトが商品化するほど充実していたさなか、なぜ転職を考えたのですか?

社会人2年目のときに実家から家業を継ぐように言われたことですね。5年は大企業で修業しようと思っていたので、まだ自分には足りないものがあり、このままではとてもじゃないが家業を継ぐことはできないと思いました。

特に足りないと思っていたのは修羅場の数です。

――修羅場の数、ですか。

はい。経営者は、大きい壁を繰り返し乗り越えていくイメージが僕の中にはあって。家業を継ぐ前に、修羅場をくぐり抜ける経験は絶対に必要だと思っていました。前職では、小さい課題をクリアした経験は積めたものの、修羅場と呼べるような経験はなかったんです。良くも悪くも、大企業なのでリスクヘッジの体制がきちんと整っていたんですよね。

オーナーシップが身につく環境に行かなくては、と焦りを感じ、ベンチャーへの転職を意識し始めたんです。

――悩みを抱えている中、どのようにキャディと出会ったんですか?

知人から、CEOの加藤さんを紹介してもらったんです。浅草のカフェで話をして、その場でキャディにジョインしたいと強く思いました。

――初対面の場でジョインしたいと思ったんですね!キャディには、どのような魅力があったのでしょうか。

魅かれた点は3つあります。

ひとつ目は、代表である加藤さんの能力の高さと人柄ですね。正直、キャディのことをほぼ全く知らないままに会ったのですが、はじめて聞く事業内容に対して、ここまで納得感を持てたことは今までなかったんです。新規事業立ち上げの部署にいたので、多くのベンチャー企業の経営者と会う機会があったのですが、加藤さんの話す内容のロジカルさや、そのロジックを裏付ける数字的根拠の確かさは群を抜いていました。この人の下で働けば、課題解決能力が伸びると確信しました。

また、加藤さんの人柄でいうと、キャディのバリューである「至誠を貫く」を体現している方だと感じました。至誠とは、この上なく誠実であるという意味で、キャディでは「顧客・パートナー・同僚・自分。すべてのステークホルダーに誠実であろう」と、至誠を貫くことをバリューとしています。加藤さんは初対面の僕なんかの人生相談に親身になって乗ってくれたんです。僕が、家業を継ぐにはスキルが足りないとこぼしたら、「本当に必要なスキルは何だと考えているのか?具体的にどうやったらついていくと思っているのか?」というところまで踏み込んで一緒に考えてくれました。

ふたつ目は、キャディが町工場に提供している受発注の自動見積もりサービスです。実家の町工場で、父親含め社員の方々が見積もりに追われているのを目の当たりにしていたため、見積もりを代わりに行い、しかも3Dの図面データであれば品質・価格・納期において最適な町工場を自動選定し7秒で見積もりを出せるというのは革新的だと思いました。それに、これまでは電話やFAX、メールなどバラバラに行われていた受発注作業を、キャディを活用すれば、すべてネット経由で行えるようになるのも効率的だと感じています。

3つ目は、キャディが一見ニッチに見える分野に目をつけていることです。僕自身、新規事業に携わっていたので、どんなサービスが成功しそうかという自分なりの判断基準があって。誰もがやるものではなくて、実は成長性があるけど、まだマーケットが定義されていないような事業をやるのが良いと考えていたんです。キャディは金属加工のなかの板金の、しかも調達領域という一見ニッチに見える産業に目をつけ、その上そこから拡大してミッション実現をするまでの道筋が描けていることが、とても魅力的でした。

人を巻き込みながら、課題解決する力を身につけたい

――実際にキャディに入ってみて、どうですか?修羅場は経験できていますか?(笑)

本当の修羅場はまだこれからかもしれませんが……(笑)
想像していた以上の環境があります。

入社前に感じた魅力のひとつに、代表である加藤さんの能力の高さを挙げましたが、入社してみたら他のメンバーも本当に卓越していて、学ぶべきことだらけの毎日です。

入社してまだ1か月経たないとき、担当している検品・梱包業務の作業フロー改善の必要性を感じて上司の幸松さん(キャディ創業メンバーの一人)に話を持っていきました。そうしたら、一緒にロジックツリーを書きながら、フローを考える時間を設けてくれて。僕と同僚がひとつ選択肢を提示すると、幸松さんは複数の選択肢を思いついて、あらゆる角度から比較検討して最適な答えを探っていくんですよ。論理的思考法とか本では学んでいましたが、本の知識を実際に現場に落とし込むときに一流の人がどう考えて応用しているかを実践的に教えてもらっています。ただ理論として知っているのと、実戦で使えているのでは雲泥の差ですよね。

――キャディで伸ばしていきたい能力はありますか?

チームを巻き込みながら、課題を適切に評価し解決する力をつけようと考えています。
将来家業を継いだら、自分より業界歴の長い従業員の協力をえながら課題解決をしていくことになる。そのためには、強力な巻き込み力と課題解決力が必要だと思います。

その点、前述の幸松さんの姿勢は、とても勉強になります。部下と仕事をするときに何かを命じるのではなく、メンバー自身が自主的に動くよう、うまくモチベーションを刺激しているんです。

彼やその他のリーダーシップを発揮している優秀なメンバーの動きを見ながらマネジメントスキルを盗んで、家業を継げる器に成長したいと思っています。


――ご実家を継いだあと、キャディで得た知見をどのように活かしたいですか?

家業である大理石の加工業は、ニッチな領域なので国内の競合は多くありません。しかし、住宅着工数が減少したり、大手企業が加工の内製化をしたりしているいま、事業をピボットする必要性を感じています。キャディで培えるであろう課題解決力と、巻き込み力を用いて、事業の多角化など家業をより強固なものにしていきたいと思っています。


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